あっという間に、如月

早いもので、もう2006年の2月に入ってしまいました。
気象学上の春は3月から5月になりますが、近代俳句の新暦では2月~4月は春になります。
俳句には季語と言うものがありますが、新聞の見出しなどをみると俳句の季語がそこかしこに書かれていることがあります。
「水温む(みずぬるむ)・・・」なんて書き出しがあったら、ああ、春のことを指しているのだな、と。
「麦秋(ばくしゅう)」と書いてあるから秋かなと思うと、じつは夏の季語だったりするのです。

今日は冷たい雨が降る寒い日でした。
俳句の世界では「春」とは思えない陽気です。
短歌や俳句とはおおよそ縁の無い私ですが、季語は結構好きです。
俳句と言えば高校生の時、学校で俳人の中村汀女先生の講演会がありました。
事前に生徒から俳句を募集して、それを汀女先生が幾つか選んで壇上で添削してくださるコーナーがありました。
クラス全員必ず提出させられたので、私も一首詠んだのですが、まさかそれが壇上で披露されるとは思いませんでした。

季語がなかなか思いつかず、頭にどんぐりしか浮かばなかったので、こんなものを作りました。

『どんぐりの 帽子合わせに 熱中す』

秋の雑木林の中にはどんぐりがたくさん落ちていますが、木の枝とどんぐりをつないでいる帽子のような物がどんぐり本体と分かれてしまっているものがたくさんありました。
子供の頃、帽子がついていないどんぐりがなんだかかわいそうに見えたので、大きさが合う物を一生懸命探した思い出を詠んだものでした。
すると先生はやさしく添削してくださいました。
「どんぐりについているのは帽子のように見えますが、袴(はかま)と言うのですよ。ですからここは『袴合わせ』とした方がいいでしょう。」
高校生にしては子供っぽい俳句でしたが、先生は「かわいらしくて良いですね。」と誉めてくださいました。
嬉しくて顔が真っ赤になりましたが、名前を書き忘れてしまったので、誰も私の作品だとは気がつきませんでした。
(ああ、どうして名前を忘れちゃったんだろう・・・)

添削後はこうなりました。
『どんぐりの 袴合わせに 熱中す』

四季がある日本だからこそある、美しい季語たち。
大切にしたいですね。
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by livingmama | 2006-02-01 23:56 | 日記