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食文化・すき焼きの巻

初めて『すき焼き』を食べたのが中学2年生の時。
皆さん驚かれるかもしれないが私がそれまで食べていたのは『すき煮』
・・・と松阪牛のすき焼き屋さんの仲居さんに言われました。

「お客さん、どちらから?埼玉?ああ、関東ですね。」
松坂牛の有名店の仲居さんは口と同時に手もせわしく動かしながら言いました。
「関東のお客さんは割り下を煮立たせてから牛肉を入れるから『好き煮』なんですよ」

ああ、なるほど。ではここ松阪では?
鉄製の鍋を熱しそこへ牛肉を入れて砂糖を降り焼き付けてから味をつけて煮る!
肉の旨味が閉じ込められてとてもおいしい・・・
・・・はずでしたがその時の仲居さんの態度がいまだに忘れられません。
(あんたたちがいままで食べてきた物はすき焼きなんかじゃないよ)
にこりともせずに機械的に『すき焼き』を作る仲居さんにこう言われたような気がしました。

両親がせっかく本場の味を、と連れてきてくれたのに美味しいとあまり感じず店を出た私。
あの暑い夏の日の事を『すき焼き』と言う文字を見るたびに思い出します。


今、『すき焼き』と言えばおじいちゃんの得意料理と子供たちは言います。
主人の父が作るすき焼きを家族6人でつつく・・・美味しく楽しい時間です。
ただ、結婚後ちょっと驚いた事がありました。

お肉や野菜を食べ終わった後の残りのおつゆに角餅を入れて煮絡めて食べるのです。
初めて食べたときは驚きました。
どうりでみんな一緒にご飯を食べないわけだ、お餅の分胃袋のスペースを開けてあるのね。
でも味が濃い目のすき焼きにはやっぱり白いご飯がほしい、私です。

by livingmama | 2005-02-15 23:51 | 食べ物