おじいちゃんが亡くなって(3) ~覚書~

湯灌
今回初めて私の頭に入ってきた言葉です。
もしかしたら現在ロードショー中の映画『おくりびと』の中には出てくるかしら?
湯灌とは遺体をお湯につけて洗浄する儀式のことで、葬儀社の中には最近では「エステ」(!)と呼ぶところもあるようです。

お通夜が始まる3時間ほど前に葬儀場に集合した義母、私達夫婦、義姉、義妹。
館内の広い畳の部屋に通されました。
大きなタオルをかけられ細長い入れ物に横たわるおじいちゃん。
傍らには葬儀場の制服を着た若い女性が二人と入り口には背の高い若い男性が一人。

若い男性職員が「湯灌の儀式を始めさせていただきます。」と一言。
すると一人が周囲から見えないようにタオルを少し持ち上げシャワーをおじいちゃんの体にまんべんなくかけ始めました。
もう一人の女性は頭にシャワーをかけてシャンプーをつけ、洗髪を始めました。
私は義母や夫の姉妹達より後ろに座っていたので見えなかったのですが、おそらく全員目が点になっていたことでしょう。
もちろん私もいつもの倍の大きさに目を見開いていたと思います。
男性は傍らに立ったままで淡々と説明していきます。
「ひとりづつ、おじい様の頭を洗ってあげてください。」
義母から始まり最後に私の順で行いました。
おじいちゃんの頭はひんやり冷たくて不思議な感覚を味わいました。

女性達は髭を剃り髪をとかし、爪を切ってくれました。
白い着物に着替えさせた後初めて女性が声を出しました。
「足袋を履かせてあげてください。」
え、声を聞くと結構落ち着いている・・・20歳台くらいに見えたのに。
私よりは下だと思うけれど、まあ、あんまり若くちゃできない仕事ですね。
棺桶に収まったおじいちゃんに「後でね。」と会釈をして控え室に戻り、それぞれ喪服に着替えました。
この日授業があったりっちと兄ちゃんはお通夜が始まった直後に到着しました。
祭壇には笑顔のおじいちゃんの写真。
笑顔の写真はこれ1枚だけでした。
カメラを向けると緊張するのか表情が硬くなってしまうおじいちゃん。
なぜこの写真だけ笑ったかというと手前にはおじいちゃんの好物のお肉が053.gif
そう、お誕生日に焼肉屋さん行った時の写真だったのです。
みんなが「良い笑顔ね~。」と言ってくれました。
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by livingmama | 2008-10-04 09:11 | 冠婚葬祭